別れさせ屋の女性工作員はどんな人?

■女性工作員は美人ばかり?

別れさせ屋について聞かれる質問で多いのが、「工作員の見かけはどんな人?」「やっぱりイケメンや美人ばかりなの?」ということです。
交際しているカップルや、結婚している夫婦を別れさせるのだから、対象者が男性なら近づく女性工作員は美人、対象者が女性なら工作員はイケメン、というイメージがありますよね。

別れさせ屋の工作は、対象者の生活や心理的な体質まで判断して、その人に合った内容で計画を立てることが重要になります。
例えば、対象者が人見知りな性格なのに、テンションが高く社交性豊かな工作員が近づいても、2人が仲良くなれるまでには、かなり長い期間が必要になるか、もしくは、いつまで経っても打ち解けることはないかもしれません。
また、あまり女性に慣れていない男性のところへ、急に美人の工作員が現れても、警戒されてしまうでしょう。

対象者は十人十色なので、工作員もその人に合った容姿や性格の人物を選び、その人に最適な方法で近づいていくのです。

■容姿端麗な工作員が良いわけではない

「工作員は容姿端麗が良いというものではない」ということがわかる案件が過去にありました。
その案件の対象者は、いわゆる“アキバ系”の男性でしたが、依頼人はその男性に近づける女性工作員を美人工作員にしてほしいと頼まれました。
別れさせ屋は、対象者が控えめであまり自分に自信のないタイプだと、自分とはつり合わないような女性が近づいても親密になれる可能性は低いということがわかっているので、そのことを依頼者に伝えました。
しかし、依頼者は「絶対にきれいな女性の方が良いに決まっている」と聞き入れてもらえなかったため、かなり美人の工作員が担当することになりました。

この工作は、別れさせ屋が考えた通り、美人工作員と対象者が関係を構築できないどころか、趣味などの情報を利用したにもかかわらず、会話すらうまく進みませんでした。
そして、依頼人ともう一度相談して、対象者に合った工作員を接触させることになりました。
その工作員は、アニメ好きでアキバ系の対象者が興味を持ちそうな、将来声優になりたいという設定のアニメ声の女性で、見た目はそれほどではない少しぽっちゃり体系の人でした。
でも、美人工作員の時とは全く違い、会ったその日に対象者と工作員は打ち解けることができ、翌日にはメイドカフェに行く流れになり、その後も工作は順調に進んだのです。

■工作員のタイプはさまざま

例に挙げた案件のように、美人の工作員が話しかけてきても、嬉しい気持ちもあると思いますが、それよりも、「自分とつり合わないし、なぜ話しかけてくるのか不自然」と違和感や警戒心を抱くこともあります。
このように、イケメン、美人の工作員だと逆に疑いを持たれてしまうこともあるのです。

そのため、別れさせ屋の工作員には、年齢、容姿、性格、趣味など、さまざまなタイプの人物がそろっています。
工作員に共通していることは、コミュニケーション能力が高く、臨機応変に対応でき、人の心理まで読むことができる人物です。
つまり、対象者の性格を読み取ってどのような心理にもっていくのが一番良いか、すぐに判断して行動できる人ということです。

また、性格や趣味については、初めて会った人と一致するのはかなり難しいので、指示した通りのキャラクターに“演じる”ことも重要です。
それに、対象者の趣味は人それぞれなので、その趣味に合わせられるように、さまざまなスキルを身に付けられるように努力しています。